100209a.jpgコンピューター分野の話だけれど、世の中にはネイティブ・モードとエミュレーション・モードがある。

そのハードウェアの機能そのもので動作するのがネイティブ・モード。エミュレーターとよばれるソフトウェアを介して、本来は違うハードウェアなどで動作するものを無理矢理動かすのがエミュレーション・モード。たとえばPS3でPS1のソフトが動いたり、クラックしたiPhoneでファミコンのソフトが動いたりするのがエミュレーション・モード。
 
当然のことだけれど、エミュレーション・モードは動作が遅くなったり、バグが多かったりする。まあでも最近はCPUの性能が高いのでそれなりに動いてしまうけれど。
 
このエミュレーション・モードというのは、別にコンピューターに限ったことではないなあと思う。ビジネスでも、ライフスタイルでも、立ち振る舞いでも、エミュレーション・モードが存在する。

「真似る」ことと似ているようだけど、たぶん違う。「真似る」と「学ぶ」は語源が同じとよく言うように、真似ていると、学び、本物になりうる。だけど、エミュレーション・モードは、一生ネイティブ・モードになれない。そして必ず、どの側面でもエミュレーション・モードは動作が遅くなったり、バグが多くなる。
 
数年前、後輩が転職した。理由を聞いてみると、よく考えたらそれほど自社の商品や業界が好きというわけではなかった、といった。そして念願のアパレル業界にいって、第一線で活躍しているらしい。彼女は、うちの会社ではどこかしらエミュレーション・モードだったんだろうと思う。まあそれでも十分に優秀だったのだけれど。いまネイティブ・モードで働けているとしたら、素晴らしいことだと思う。
 
自分はどうだろうか、と考えてみる。幸いにして気持ちはネイティブ・モード。好きな業界で、好きな職種で働けているなぁと思う。幸せなことです。
だけど時々、悪魔のささやきや、大人の事情でエミュレーション・モードを起動しそうになる。こんなもんだろ、とか、あそこみたいなやりかたでできないか、とかとか。そんなので良いアウトプットが出せるわけがない。遅くなる。バグがでる。
 
今自分は、自分が働いている会社は、何かをエミュレーションしようとしていないか、ネイティブ・モードでパフォーマンスを発揮できているか、いつも問いながら動こうと思う。
 
一言でいうと、餅は餅屋。それだけです。長いよ。まったく。

1月の音楽

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1月に聴いた音楽。
10年代の始まりにふさわしい、素晴らしいアルバムがたくさんありました。
 

アワー ミュージック
アワーミュージック / 相対性理論 + 渋谷慶一郎

相対性理論と電子音楽アーティストの渋谷慶一郎のコラボ。意表ついてピアノが印象的な作品ばかり。スカイライダーズのコード進行がたまらない。
 
コントラ
Contra / Vampire Weekend

NY発インディーバンドの2nd。ポップで、かわいい。アフロ・ポップをいろいろ聴いてみたい。
 

(500) Days of Summer
(500) Days of Summer (Music from the Motion Picture) / V.A
.
そりゃサントラ良いに決まってる。やっぱりなんといってもThe Smiths。音漏れするヘッドフォンで聴きたい。
 

KITSUNE JAPON 2010 / V.A. Two Door Cinema Club - Kitsune Japon 2010
KITSUNEが日本でのレーベル展開開始。記念にiTunesでプチベスト配信。
聞きやすいのが多くて入門編としておすすめ。安いしね。
 
Sea
The Sea / Corinne Bailey Rae

コリーヌ、待望の2nd。より音楽性に幅が出てポップ色強し。
相変わらずぐっとくる素敵な声。
 
Summertime
Summertime! / The Drums

なぜかNME.comのディスクレビューが0点だったらしい。褒めてるよね。
確かに夏が恋しくなるライトなロックミュージック。
 
Campfire Songs
Campfire Songs / Animal Collective

前身となるバンドでの03年に発表された作品の再発らしい。これがいい。今聴けてよかった。なんとなくJim O'rourkeのEurekaを思い出した。それくらい名盤。

There Is Love in You
There Is Love In You

元祖フォークトロニカのFour Tetのニューアルバム。期待を裏切らない素敵なできばえ。理系かつロマンティック。これは必聴。
 
Where the Wild Things Are
Where the Wild Things Are (Motion Picture Soundtrack) / Karen O and The Kids

映画に負けずこちらも名盤。All Is Loveは、勝手ながら僕がDJするときのテーマ曲とさせていただきます。泣く。
 
以上。どれかひとつ、は選べない。Animal CollectiveとFour Tetとかいじゅうのサントラは、なんとしても聴いていただきたい。
100131b.jpg
昔から、たとえばクラブで朝まで遊んで外に出た時に浴びた朝日とか、
思いがけず太陽の光を見ると、なぜだか涙が出そうになる。
たぶん僕だけではないはず。
 
そんな僕らにとって、この映画は反則的なまでに印象的なシーンの連続だ。
 
自分でもびっくりするくらい泣いた。
 
AVATARとかどうでもいい。
 
+ かいじゅうたちのいるところ

(500)Days of Summer

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僕の友人たちは、みんながみんな「(500)日のサマー」にくびったけだ。
いろんな人が、これは自分のための映画だ、と絶賛している。
だけど、それは間違っていると思う。
 
これは、僕のための映画だ。異論は認めない。
 
もしそれでもよかったら、観たほうがいいと思う。
 
+ 映画「500日のサマー」オフィシャルサイト

No Man's Land

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100124a.jpgフランス大使館の旧庁舎で開催されている「No Man's Land」展をみてきました。
旧庁舎は解体される予定らしく、解体前に巨大なギャラリーとなり、今回の展覧会が催されています。日米70組を超えるアーティストが参加してていて、広大な敷地が巨大なアート空間になっていました。
 
こういった、古い建造物を活用してアート空間にしてしまう企画が昔から大好きで、ちょっとしたところにもアーティストのメッセージや、ユーモアあふれるいたずらがあったりして、それも楽しみのひとつです。
 
作品のおすすめをあげてもキリがないくらいなのですが、それより(失礼)、もう二度とみることのできない、旧庁舎の建物自体がとても素敵です。緑に囲まれてながら、こんな素敵な建物で生活をしていたなんて羨ましい限り。この場を訪れるだけでも価値のあるイベントだと思います。
 
今月いっぱいまでなので、まだのかたはぜひ。
ほんとに見応えのある展覧会なので、時間に余裕をもって、
そして、週末はものすごい混雑になりそうなので早めにいくことをおすすめします。

+ No Man's Land 【ノーマンズ ランド】 - Ambassade de France au Japon - 在日フランス大使館
+ TAB イベント - 「No Man's Land」展


12月の音楽

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これで一応、2009年は毎月書いたことになる。なんとかなんとか。
12月はゼロ年代最後だけあって、聞き応え抜群でした。
 


Sonar Kollektiv Best of Three / Clara Hill

SKのディーヴァ、Clara Hillのベスト。抜群の安定感。

everyday is a symphony
Everyday is a symphony / □□□

いとうせいこう加入後、初のアルバム。最高。今年ベスト。僕にとってはヒップホップではなく、サンプリングの初期衝動。最近、音楽をもう一度作りたいと思い出した原因はこれ。

オール・ディーズ・チョイシズ
All These Choices / Ingela

スウェーデンの女性SSW。ジャジー&フォーキーでシンプルな楽曲が素敵。声も素晴らしい。リリースは半年くらい前。やっと会えたね(c.辻仁成) 。

Sings
Sings / 曽我部恵一

シンプルさではこちらが勝る。曽我部恵一のギター弾き語り。しかもStand by meやYesterday、Like a virgin!といった名曲ばかり。

STRONG
Strong / Arrested Development

めちゃくちゃ久しぶり。あいかわらず彼ららしい知的かつ温かいヒップホップ。だけどAuto tune使うのはちょっと違うんじゃないかい。あとは良いけど。

CAROL
Carol / Chara

Charaからのクリスマスプレゼント。スロー~ミディアムテンポな曲が多くて落ち着きます。でもときどきはっとする歌声はさすが。

Fall Be Kind
Fall Be Kind / Animal Collective

この手の音では圧倒的な存在だと思う。彼らの曲を聴くと、いつもPet Soundsを思い出す。

FPM
FPM / FPM

FPM約4年ぶりのアルバム!一瞬だけ、いわゆるハウスブーム便乗?と思ってしまったけど、聴けば聴くほどFPMらしいこだわりが詰め込まれた流石な仕上がり。感服。

ストロンガー・ウィズ・イーチ・ティア(初回生産限定特別価格)
Stronger with Each Other / Mary J. Blige
もはや重鎮。貫禄のジャケット(笑)。文句なしです。

ということで、2009年最後の月のおすすめはクチロロで。10年代との橋渡しになる一枚だと思います。  
昨日ブログを書いたあと、そういえば紅白での布施明は素晴らしかったなぁと思い出して、
YouTubeに誰かアップしてないかなぁと探していたら、とんでもなく素敵なものを見つけてしまった。

1971年に、布施明がバカラックの曲ばかりをカバーしたアルバム「布施明がバカラックに会った時」に収録された曲たち。しかもオリジナルも数曲ある。ピチカートもカバーした「ミー・ジャパニーズ・ボーイ」は布施明のためにバカラックがかいた曲だった。ミーって、布施明だったのか。知らなかったー。
今は、ダウンロードでもCDでも販売してないようなので、買いたいけれど買えない。
こんなに良い音質だったら、このままお金を払って布施明にもバカラックにも印税がちゃんと届くような、アップした人にもアフィリエイトが支払われるようなシステムを作ってくださいGoogle先生。
 
特におすすめは、グルーヴィなドラムが印象的な「I'll never fall in love again」。

ほかにあの曲もあの曲も、全部素敵。アップしてくれた人感謝。

+ YouTube - 布施明がバカラックに会った時

100107a.jpgいつにもまして、ものすごく感覚的な話なのだけれど。
 
年末年始は、実家でのんびりテレビをみていた。
Twitterでも盛り上がった紅白歌合戦や、
今年で最後だったかくし芸大会や、他のお笑い番組などなど。
くだらないなーと思いながらも、
ついつい笑ったりしながら楽しくみていた。

そうしているうちに、奇妙な感覚が訪れた。
うまく表現できないけれど、番組の内容そのものよりも、
芸能界の雰囲気をみている感覚というか、
芸能人たちが楽しそうにしているさま、頑張っているさま、
仲の良さそうな雰囲気をみている感覚になった。
素敵な箱庭を眺めている感覚。

それはそれで楽しかったし、どことなく懐かしくもあった。
そして、この感覚はネットでは味わえないような気がした。
なぜかは分からない。インタラクティブではないからかもしれない。
テレビのなかで、ボケとツッコミが番組のなかでちゃんと完結しているし、
そういう役割を全うしている人たちに人気がでている気がする。

だから、いまの芸能人の活躍をみるなら、やっぱりテレビがいい。
歌舞伎をみるなら歌舞伎座に行くのがベスト、みたいな。
たとえがちょっと違うような気もするけれど、まあいいや。
想像するに、テレビ番組をおもしろくするために、たくさんの芸能人が必要とされ、
芸能界ができたのだろうから、彼らは共生関係にあるといっていいと思う。
 
ビートたけしが、スポーツ新聞のインタビューで
「テレビからインターネットや携帯サイトの方に移行するタレントが続出するだろう。」
って言ってたらしい。
たしかにそういう流れは起きるだろうけど、そんなにスムーズには行かない気がする。
いまのネット上にあるコンテンツが、すぐにテレビ番組の代わりにはならないだろうし、
求められるタレントが違うような気がする。
なんとなくテレビ番組の補完的な位置付けにみえるアメブロでさえ、
人気の基準はテレビでの基準と違うし。
そうなると格付けが変わる。ギャラも変わる。
結果、芸能界は二分化される気がする。もちろん淘汰される人もでてくるだろう。
とはいえ、いまでも少ないながらにラジオスターはまだまだいるし、
そこまで大きな悲劇にはならないかもしれない。
 
そして、ネットだけで活躍する芸能人とかも出てくるはずだ。
そこにはネットとともに育つ芸能界ができる。
ネットとともに育つ芸能界とは、どういうものになるんだろう。
まったく想像もつかないけれど、素敵な人がたくさんでてきてほしいなあと思う。
 
 
+ ビートたけし「今後テレビからネットに移行するタレントが続出する」「TVは予算も仕事もなくリストラの嵐」「TVの良い時代は終わった」:アルファルファモザイク

new decade's resolution

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せっかくだから、今年といわず10年間の抱負を。
 
1年でできることは限られているし、
10年あれば時間が足りないなんて言い訳も出来ないし。
意気込みが大事だよね、ということで。
 
まずなにより、オリジナリティのあるアウトプットを出していきたい。
 
まあ僕も随分と大人になったし、
そろそろインプット寄りではなく、アウトプット寄りの生きかたにシフトしていきたい。
僕自身が発信することはもちろん、素敵なものを発信しようとしている人や企業と
コラボレーションしたり、サポートすることも含めて。
そのためにも、今年からどんどんいろんなことにチャレンジしていこう。
 
その方向性として、コンテンツとコンテキストに重きをおきたい。
 
年末に少し書いたとおり、
ネットはこれから、技術よりも文化的なものが主導すると思う。
昨年までの、Twitterの普及やu.streamのiPhoneアプリのリリースなどによって、
いよいよ誰でもリアルタイムで情報発信ができるようにった。
情報を発信するために特別な権威は不要となったし、
発信者と受信者のタイムラグがほとんどゼロになった。
 
それこそ、黎明期からいわれていた、
インターネットはいずれこうなる、みたいな世界が技術的には実現できてしまった。
本当に、僕ですら15分は有名になれるかもしれない。
 
そうなるとあとは、それをどう使うか、何を流すかに焦点が集まってくる。
このままだとジャンクな情報が溢れるだけで、混沌とした世界になってしまう。
素敵な使い方や、コンテンツをつくる人たちが必要とされるはずだ。
同時に彼らをピックアップして紹介していく人たちも必要だ。
 
技術的な側面にも、そういう人達が影響を与えて、よりよいものができる。
ソニーの昔話というとウォークマンの話になりがちだけれど、
僕の好きな逸話のなかに、CDの収録時間の話がある。

開発の過程で、カセットテープの対角線と同じでDINに適合する
11.5センチ(約60分)を主張するフィリップスに対し、
当時ソニー副社長で声楽家出身の大賀典雄が
「オペラ一幕分、あるいはベートーベンの第九が収まる収録時間」
(12cm、75分)を主張して、調査した結果クラシック音楽の95%が
75分あれば1枚に収められることから、それを押し通した[1]。
+ コンパクトディスク - Wikipedia

音楽を愛している人がいたからこそ、CDというフォーマットは普及したのだと思う。
この話に象徴されるように、そのテクノロジーをどう活かせるかを文化的、コンテンツ的に
考える人がいて初めて、それらは輝く。
いまのネット周辺は、そういう人が不足しているように思えてならない。
 
残念ながら僕は、優秀な技術者でも、才能あるアーティストでもなかったけれど、
八方美人的に技術や文化の枠を超えて考えたり、話したりすることが楽しくてしかたがない。
そういう僕だから、技術から文化へと主役が交代しようとしている
この時に居合わせていることが最高に嬉しく、とてもわくわくしている。
そこで僕は何かしら貢献できたら、と思う。
 
 
趣味的なところでは、まあ10年もたてばギターも少しはうまくなってるだろう。
それと、音楽制作を再開しようかな、とも。
 

あとは、別にこの10年だけに限った話ではないけれど、
なによりポジティブに。ポップに。ユーモアの精神を忘れずに。
 

みなさんにも、世界にも、僕にも、よい10年でありますように。

new year greetings

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あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
 
抱負的なものは、のちほどに。

まずは、年賀状代わりのご挨拶まで。

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